「第35回清里フィールドバレエ」ご来場誠にありがとうございました
白鳥の湖

白鳥の湖 ものがたり・見どころ

白鳥の湖 Story

Act1-1 王宮の宮殿

明日はジークフリード王子の成人式です。王子の友人が集まり祝福の踊りを踊っています。そこへ王妃が登場し明日の舞踏会でお妃を選ぶように告げます。まだ結婚したくない王子は友人たちと湖へ狩りに向かうのでした。

Act1-2 湖畔のほとり

狩りに出かけた王子ジークフリードが湖畔で美しい王女オデットに出会います。オデットとその侍女たちは、フクロウの姿をした悪魔ロットバルトの魔力で白鳥にされ、深夜のひと時だけ人間の姿に戻れるのです。彼女の呪われた身の上話を聞き、その美しさとやさしさに魅せられた王子はその呪いを解く決心をします。そのためには、まだ恋を知らぬ若者がオデットに永遠の愛を誓い結婚しなければなりません。王子は明日の舞踏会でその宣言をすることを約束します。

Act2-1 宮殿

成人式の舞踏会。お妃候補が紹介されますが、王子の心は一向に動きません。突然新来の客を告げるファンファーレが響き、変装した悪魔ロットバルトと、王女オデットそっくりに扮した娘のオディールが登場します。ロットバルトの魔術に惑わされ、王子はオディールとグラン・パ・ド・ドゥを踊ります。そして王子が彼女と結婚することを宣言した瞬間、悪魔とその娘は正体を現し、嘲笑しながら宮殿を去っていきます。窓辺には白鳥の姿をした王女オデットが悲しい叫びとともに飛び去って行くのが見え、絶望した王子は湖へオデットの後を追って行くのでした。

Act2-2 夜明けの湖畔

深夜、白鳥たちは城へ行ったオデットの帰りを待っています。悲しみに打ちひしがれて帰ってきたオデットは、すべてはロットバルトの勝利に終わったことを告げます。王子が駆けつけオデットに許しを請いますが時すでに遅く、この世では結ばれないことを悟った二人は、湖に身を投げてしまいます。命を捨てた永遠の愛には、ロットバルトの魔力も及ばず。穏やかな曙の光の中を二人の魂は天国へと昇ってゆくのでした。

白鳥の湖 見どころ

『白鳥の湖』は、世界でも人気が高く、上演回数が多いバレエ作品です。チャイコフスキーのそのメロディは誰もが耳にしたことがある事でしょう。

名曲に映し出される物語

バレエの歴史を語る上で絶対に不可欠な作曲家といえば、クラシックバレエの黎明期の19世紀に彗星のごとく登場し、三大バレエ『白鳥の湖』『眠れる森の美女』『くるみ割り人形』を作曲し、一代でバレエ音楽を最高レベルにまで引き上げたチャイコフスキーでしょう。

三大バレエの中で最初に手掛けた『白鳥の湖』は、果てしない大地を思わせる壮大な響き、ロシア的メランコリーが香るロマンティックな旋律で、豊かなバレエの土壌にロシアの華となるバレエ音楽の伝統を見事に打ち立てました。

月明かりの下で踊る白鳥たち

白鳥の女王であるオデットの堂々たるソロも魅力的ですが、何といっても舞踏会の黒鳥とのパ・ド・ドゥが見せ場といってもよいでしょう。オディールの32回のグランフェッテ(回転)は 最高難易度のテクニックとしてプリマ バレリーナとしての技量の見せどころです。

そして幻想的な美しさを見せる白鳥たちの踊りも見逃せません。

白鳥の湖は一糸乱れぬコール・ド・バレエ(群舞)も見どころのひとつです。どのバレエ作品よりも美しさにこだわったコール・ド・バレエは、そのフォーメーションの美を求めて、あえて1階席ではなく2階席や3階席を取るお客様もいるのだとか。

また4人のバレリーナが手をつなぎあって踊る、「4羽の白鳥」はCMなどで見たことのある方も多いのではないでしょうか。

なかでも有名なのは「湖の場面」。そこで王子は、白鳥に姿を変えられたオデットに出会い、一目で恋に落ちる。どこまでもロマンティックなシーンです。王子とオデットの踊りも素敵ですが、白鳥たちに扮した、真っ白いチュチュを着たバレリーナたちのコールドバレエ(郡部)も美しさに満ちあふれています。

道化と民族舞踊

重要な役どころなのが「道化」です。

王子の僕(しもべ)のようでいて、バネのようなジャンプをはじめ、超絶技巧を得意とする実力派ダンサーが扮しているのでその踊りには目が離せません。またカットされることの多いルースカヤの踊りが主役級のダンサーの見応えのあるソロによって踊られたり、その時代の異国へのあこがれと思いが込められた民族舞踊は舞踏会を盛り上げ、注目を集めています。

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